人事労務に関する業務は非常に幅広いですが、その中でも人事戦略という分野が注目されています。

人事戦略とは具体的に何か、従来の人事業務とは何が違うのか、どのように人事戦略を策定すればよいのか、まだまだ統一した考え方は浸透していませんよね。

ここでは東証一部上場企業で人事を9年経験し、人事戦略も担当した筆者がわかりやすく解説いたします。

ぜひ参考にしてみてください。

人事戦略とは何?

 

人事戦略とは、企業の経営ミッションを達成するために、人事が経営側や事業側と連携して人材を確保し活用していくための戦略を指します。

人事部には多種多様な業務が存在するため、どれも企業活動には必要ではあるものの、事業に対する貢献度には差がありますよね。

その中でも経営や事業の発展に直結する人材を定義し、採用、育成、配置を素早く実行することが、現在人事部に大きく求められていると言えます。

人事戦略と事業戦略

人事戦略よりも聞き慣れた言葉に事業戦略があるでしょう。

事業には人材が必要不可欠であり、どれだけ事業戦略を机上で作り上げたとしても、それを遂行する人材が社内にいなければ意味がありません。

事業戦略を遂行するために、どのように人材を確保して配置していくかを、事業部と人事部がパートナーとして進めていくことが求められています。

そのため人事戦略を担う人事部は、戦略人事やパートナー人事と呼ばれることもあります。

人事戦略以外の人事業務

人事戦略を明確にするためには、それ以外の人事業務を思い浮かべると分かりやすいでしょう。

人事部が担う業務として、経営には直結しないものの、勤怠や労務管理、給与計算、ハラスメントやメンタルヘルス対応など多様な仕事が存在しますよね。

事業拡大に直接貢献するわけではありませんが、労働法に基づいて企業活動が行われ、従業員が安心して働くためには必要な業務と言えます。

人事戦略の重要性は高まり続ける

人事労務業務のそれぞれに役割はあるものの、近年は人事戦略の重要性が高まり続けています。

世の中の変化が激しくなる中で、事業に必要な人材の確保と素早い育成、適材適所は、競合に勝つために必須となってきました。

今までは新卒で一括採用をし、配置された新入社員を何年もかけて育て、今いる事業部員で事業を回すことが一般的でした。

しかし事業そのものが短いスパンで変化し、求められるスキルや能力も変わっていく中では、スピーディーな人事戦略がより重要となっていきます。

まとめ

人事戦略とは数ある人事労務業務の中でも、経営や事業に直結する人事的役割を指します。

従来の人事業務を継続していきながらも、経営や事業が求める人材を素早く採用し、育成と適材適所で事業に直接貢献することが人事部に求められています。

戦略人事やパートナー人事として、人事戦略の専任者を事業部に配置する企業も増えてきましたよね。

人事戦略という考えは昔からありますが、必要性はより高まり続けていると言えるでしょう。